俗悪仮想戦記「完璧な艦隊」中のほのぼのとしたエピソード(まだやるのか?)
「完璧な艦隊」は、未来から送られた転送機を使って、アメリカ本土を攻略するわけですが、アメリカは広大ですから、必要な軍艦の数は半端じゃないわけです。 といっても、突然敵前に出現して、どんどんどんと大砲を打って、打ち終わったら消えればいいわけですから、航行性能なんてどうでもいいわけで、極端な話イカダに大砲を積んだものだってそれなりに使えるわけです。 ということで、日露戦争に使われた退役旧式艦も動員されて戦場へ出かけることになったのですね。搭乗員も60代や70代の退役兵士が動員されたのですが、「この年になってお国のために働けるとはありがたいこっちゃ」と老骨にむち打って勇気りんりんるりの色で出征して行ったわけです。 でもお年寄ですから、未来から来た魔法の機械(転送機)がうまく使えなくて、サンジエゴ沖へ行くつもりで、間違ってニューメキシコの砂漠へ行ってしまったんです。 しかも着地に失敗して船は左に傾いてしまったのです。 そこは見渡すかぎり荒涼とした砂漠ですから、こんなところで戦果はあげられません。 しかし、すでに目的地を大きくオーバーランしてしまったので、帰国できるぎりぎりの量のエネルギーしか残っていません。何の戦果もあげずに帰国とは何たる無念と歯がみしていると、彼方に何やら軍事施設のようなものが見えたんですね。 ちょうど主砲の射程距離内なので、「よし、あれを攻撃だ」と主砲を放ったんです。 するとどうでしょう、施設は閃光をあげて大爆発したではありませんか。そして不気味なきのこ雲がもくもくとあがったのです。 「なんだかわからんが、すごいことになったぞ」 「あれはきっと秘密基地だったんじゃ」 「恐ろしい新型爆弾を開発しちょると聞いとったが、あれがそうに違いない」 「大戦果だぞこれは」 老兵たちは大喜びで胸を張って帰還したのです。 そうです。そこはロスアラモスだったのです。 老艦と老兵は見事原爆開発を阻止したのですね。 めでたしめでたし。 スポンサーサイト
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