私は峠を越えて××村へやって来た。
村は春真っ盛りであった。 桜が満開であった。 用水路にはきれいな水が流れていた。 村はずれに、白木造りの奇妙な建物があった。 それは、神社のようでもあり、倉庫のようでもあった。 庭に面して、円形の扉があった。 私はそれを便所の扉だと思った。 扉は少し開いていた。 その隙間が恐ろしかった。 中から、得体の知れないものが飛び出して、私を引きずり込むのではあるまいか。 そう思ったとたんに金縛りにかかって、身動きができなくなった。 私は大声で助けを呼んだ。 スポンサーサイト
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